厚生労働省が普及、啓発活動する人生会議とは、 もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組のことです。
小藪さんが採用されて出来上がったポスターに、 批判が殺到しました。
なぜ、批判が殺到したのか?
厚生省してやったり!じゃないですか?!
注目を集めて、国民が人生会議という言葉を、インプットしたからです。
この人生会議について、考えます。
目次
どんな批判が殺到したのでしょうか?
厚生省の問題となったポスターは、お笑い芸人の小籔千豊さんが病院のベッドに横たわり、 「大事なこと何にも伝えてなかったわ」などと家族との事前の話し合いが不十分だったことを冗談を交えて嘆いている 内容です。
「人生会議しとこ」と呼びかける内容に、多くのクレームや要望が個人、団体からよせられました。
- 配慮がない
- 不安をあおる
- 死を連想させる
- 終末期医療を茶化している
- 苦しい治療を受ける患者の気持ちを傷つける
- 死を連想させるデザインはナンセンス
苦しんでいる身内を目の前にして、このポスターが有りか無しかと言われると、無しでしょう。
しかし、家族が元気で、人生会議ができる関係の家族であれば、このポスターは有りです。
人の生死に関わる、啓発活動の難しさを感じます。
アイドルだったら受け入れた?小籔さん採用の賛否
採用タレントが、嵐だったら違ったかも?と、書き込みがされていました。
小藪さんを起用したことよりも、ポスター起用代が騒がれたりしています。
小籔さんを起用して、吉本への支払いが4,000万ちょいと聞いて「ほぇ〜」と思ったけれど、ワイドショーなどあちこちで紹介されれば、たった一日で消えたとしても元は取れたんだろうなぁ。(違うかw)
書き込みにもあったように、ワイドショーでの取り上げられ方を見れば、コスパ最高の仕事だったかもしれません。
具体的に人生会議 の対象者は?
人生会議=アドバンスケアプランニング の対象者は、
- 健康な一般市民に対して
- 近い将来生命を脅かす疾患を持つ人に対して
- 死がもうそこに近づいている時期の患者さんに対して
すべての国民に向けてのことのようですが、それぞれが置かれている現状から、とらえ方が違ってきます。
「人生会議」とは、アドバンス・ケア・ プランニング(Advance Care Planning)の愛称です。
アドバンス・ケア・プランニングとは、あなたの大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるかについて、自ら考え、また、あなたの信頼する人たちと話し合うことを言います。あなたの希望や価値観は、あなたの望む生活や医療・ケアを受けるためにとても重要な役割を果たします。誰でも、いつでも、命に関わる大きな病気やケガをする可能性があります。
命の危険が迫った状態になると約70%の方が、これからの医療やケアなどについて自分で決めたり、人に伝えたりすることができなくなるといわれています。
もしも、あなたがそのような状況になった時、家族などあなたの信頼できる人が「あなたなら、たぶん、こう考えるだろう」とあなたの気持ちを想像しながら、医療・ケアチームと医療やケアについて話合いをすることになります。
その場合にも、あなたの信頼できる人が、あなたの価値観や気持ちをよく知っていることが、重要な助けとなるのです。全ての人が、人生会議をしなくてはならないというわけでは、決してありません。
あくまで、個人の主体的な行いによって考え、進めるものです。知りたくない、考えたくない方への十分な配慮が必要です。一方で、人生会議を重ねることで、あなたが自分の気持ちを話せなくなった「もしものとき」には、あなたの心の声を伝えることができるかけがえのないものになり、そして また、あなたの大切な人の心のご負担を軽くするでしょう。
人生会議のポスターも、上のポスターよりも小藪さんのポスターのほうが、インパクト絶大ですね。
しかし、苦しんでいる人がいる現実を考えれば、やはり配慮にかけていたと言わざるをえません。
世間の反応
人生会議のポスターは、今回は世間に受け入れられなかったかもしれません。
しかし、残された家族も、 旅立つ人と家族会議をしておいたなら、辛い中でも旅立つ人の意思を汲むことができます。
家族会議をネガティブな事と捉えずに、お正月や、帰郷した時に開催できると良いですね。
その後の小藪さんのコメント・・・追記
小藪さんは、抗議を受けることになった今回の騒動について「本当に申し訳ない。(モデルが)僕じゃなかったら、こうじゃなかったのかなと」と声を落としたようです。
抗議の中には「死を連想させる」という声があったといいます。ただ、これまでもテレビのドキュメント番組や映画やアートなどで「もっとリアルなことを題材にしたものもある」と指摘し、「そんな中で、批判が来るということは、僕という、あまり好かれていない、好感度のない、関西弁の売れてない芸人がやったことも一端としてあると思う、引き受けさせてもらったことが厚かましかった。丁重にお断りさせていただいた方がよかった」と神妙に話しました。小籔さんは、ポスターの表情や文言を「僕が決めたわけじゃないけど、“一味”。申し訳ない」と声を落としました。世間の批判について、「(テーマに)関西弁、芸人がふさわしくないと言われた。“グロテスクなポスター”という批判は、僕の顔面がキモいと言われているようなもの。僕じゃなかったら、もう少し燃え上がらなかったんかなと思う」と自責の念を切々と語り、「ここまで“男前やったらよかったな”と思ったことはない」ともらしました。自身が母を亡くした際にちゃんと思いを伝えられなかった後悔の念から、同じ思いをする人が減ることを願っていた小籔さん。過去には母への思いをつづった楽曲「プリン」をリリースし、今回の啓発活動にも賛同して選定委員を引き受けたようです。「批判はあるとして、できたら、もっとみんなが家族がもしもの時にどうするか話し合う機会が広がっていったらいいなと思う」と訴えました。 また、契約料の4070万円については「ポスターを作ったり、CM動画も何パターンか撮った。PRイベント、メディアPRなどすべてを入れての4070万円」と説明。「ポスターを撮るだけで4070万円だと思っている人が多い。自分も勘違いした。しかも、まだもらってなくて、吉本の業績をみて決めることになっている」としました。
小藪さんが厚かましいなんて、売れてないなんて、誰も思っていませんよ!
小藪さんのおかげで、家族会議が広まったのですから・・・
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