大阪国際女子マラソンは、東京五輪代表残り1枠を争うファイナルチャレンジレースでした。
優勝した松田瑞生選手が、 五輪代表への最低条件「2時間22分22秒」を突破し、“最後の1枠”獲得に前進しました。
優勝のご褒美として、お寿司を食べて、その美味しさ嬉しさが、テレビからも伝わり、とても魅力的でした。
厚底シューズばかりに目が行きがちですが、金メダリストを生み続けたシューズは、薄底シューズでした。
目次
「現代の名工」のシューズと優勝!
「シューズはフィッティングが第一なんです。シューズに求める機能というのは、クッション性、反発性、安定性、軽量性、耐久性、通気性など、いろいろとありますけど、それらをどれだけ向上させても、フィッティングが良くなかったら台無しになってしまうんですよ」
「だからまずはフィッティングを中心にして、そこから最良だと思われるバランスを探していくんです。例えば軽量性と耐久性というものは、どこまでいっても相反するもので、すべてを100%完璧にするというのは無理ですよ。突き詰めていけば、走るコースや気象条件でもベストなシューズというのは違うでしょう。できることは選手が故障しないシューズ、走りやすいシューズとは何なのかを考えて、ベストを目指すということなんです」
ラストと同じくフィッティングに影響するアッパーのマテリアル。通気性と伸縮性に優れた新開発のメッシュ素材は、高速走行時にもブレが少なく、高いサポート性能を発揮する。
「地面を蹴るとき、どうしてもアッパーと足は擦れてしまうもので、アッパーの素材が硬いとマメができやすいんです。できるだけ選手が故障しないようなシューズを作りたいものですから、可能な限り良い素材を作ってもらうということをやらなければいけません」
「常に現時点でのベストをと思ってやっていますが、同時に次のことも考えないといけない。私もプロですから、現状に満足せずに未来に挑戦しようという思いがありますよ」三村仁司
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1948年、兵庫県生まれ。1966年に国内スポーツブランドアシックスに入社。研究部門でアシックスシューズの製作に携わる。 1974年からアスリート向けの別注シューズ製造をスタート。 2009年 定年退職、シューズ工房「M.Lab(ミムラボ)」を立ち上げた。2004年厚生労働省「現代の名工」表彰、2006年黄綬褒章を受章。
松田瑞生選手が、三村仁司さんのシューズの良さを聞かれた所、「外反母趾がソールに乗る所」と、答えていました。
松田瑞生選手の足について、 三村仁司さんは、「足に大きさが、左右2,5mm程度 違うため、足型を作って作業をする。何よりフィッティングを大切にする。」と、話していました。
厚底シューズが注目される中、「現代の名工」三村仁司さんが作るシューズで、 松田瑞生選手は勝利を勝ち取りました。
松田瑞生選手は、レースの3日前「 きつい 」と、シューズの調整を三村仁司さんに求め、短期間で最高のものを新たに作り、活躍をサポートしました。
中敷きのソールを新たに作り、少しゆったりサイズに調整し、レース前日に間に合わせました。
レース前には、 松田瑞生選手の足首にテーピングもしています。
「足が柔らかく感じたので、真っすぐ地面を蹴られるように、初めて2枚ずつ巻いた」と話しています。
松田瑞生選手の足の状態を把握しきって、シューズを作るだけでなく、レース直前までサポートし、 三村仁司さんのシューズは、見事に優勝を勝ち取りました。
歴代オリンピアが使っていた!
金メダリストの高橋尚子さん、野口みずきさんも、 三村仁司さんのシューズを使用していました。
シューズ工房「M.Lab(ミムラボ)」 は、マラソン、野球、ボクシング、テニスなど多彩なジャンルのトップアスリート達や、フィットする靴を求める一般消費者の声に応えるシューズづくりを担う工房です。
兵庫県 加古川市のふるさと納税でも、購入することができます!
厚底シューズの評価は?
「ワイドナショー」で前園真聖さんは、「着いた時に前に運んでくれるような反発力があるので、歩いているだけでそれを感じます。」と、話しています。
松本人志さんも、実際に履いて「なんかちょっと走らされてる感じ…。竹馬みたいな感じ」と印象を話していました。
タレントでランナーでもある猫ひろしさんは、 「全員が履いて、みんなが早くなるシューズじゃない。 100万円とかなら手が届かないけど、3万円で一般の市民ランナーの方も履いている。僕はドーピングにはならないと思う。僕もこのシューズです 。」
「ハムストリング、足の裏側の筋肉を使うので、筋肉痛になる。30分ぐらい走っただけで。筋力ないと筋肉痛になったりします。誰にでも合うわけではない」と履きこなすためにちゃんとトレーニングが必要であることを強調しました。
スポニチアネックス
長嶋一茂さんは、シューズについて「ある選手が履いたら血尿が出たらしいんです。なんでかっていうと、パフォーマンスを出し過ぎちゃんです。道具の進化によって、人間が持っているパフォーマンスの限界を超えさせられちゃうんです。ある選手はもう履かないって言ってるの。負荷がかかるわけ 」と、解説しました。
スッキリで、近藤春菜さんは「素人ですけど、私、夏に24時間マラソンを走らせてもらったときに、かっこいいなと思って『これ ヴェイパーフライ 、履きたいです』と話したんです」
しかし、スタッフから「素人は手を出すな」と言われ、「やっぱりそれなりの筋力と走り方がわかってないと、技術がないと逆にダメなんだよ」と諭されたとコメントしています。
一般ランナーでも、シューズを履く人の力量により、フィットするシューズが違うということが、猫ひろしさんや、近藤春菜さんのマラソンスタッフの人のコメントで解ります。
オリンピック出場選手の心境は?
服部勇馬選手は、「 厚底シューズがなくても大丈夫だと思う。決まったらそれに従うだけです」 とコメントしています。
東京マラソンが、札幌に変わっただけでも、選手には相当な負担です。
厚底シューズに規制をかけるとしても、東京オリンピック終了後でなければ、困惑するのは選手です。
規制しないのならば、そのことを、1日も早く選手に伝えるべきです。
厚底も薄底も!
東京オリンピックまで、半年を切りました。
選手の皆さんが、ご自身にフィットしたシューズで、最高のパフォーマンスを披露する東京五輪札幌マラソンが、楽しみです!
最後までご購読ありがとうございました。